スピリチュアルヒーリングと聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。
「スピリチュアル」という言葉は、「精神的な」「霊的な」「聖霊の」という意味を持ちます。また「ヒーリング」は、「癒し」であり「治療」でもあります。
つまり「スピリチュアルヒーリング」とは、精神的なエネルギーを用いた治療のことを指し、それは霊的な力による作用も含むものです。日本語では一般に「心霊(的)治療」と表現され、神秘的かつ不思議な治療法と考えられています。
今回はスピリチュアルヒーリングについて、ご紹介します。
スピリチュアルヒーリングでは、人間の構成要素を「霊」「霊の心」「霊体」「肉体」の4つと考えます。それぞれの箇所に働きかける治療エネルギーは異なり、スピリチュアルヒーリングを行うヒーラーは、それぞれに適したエネルギーを使い分けて治療を行うのです。
実際に行われるヒーリングの95%以上は、ヒーラー自身が持つエネルギーを用いたものです。霊体エネルギーを用いた治療を「サイキックヒーリング」、肉体エネルギーを用いた治療を「マグネティックヒーリング」といい、前者は患者の「霊体」と「肉体」に、後者は患者の「肉体」に働きかけます。
では、患者の「霊」「霊の心」に働きかけるエネルギーは、どのようなものでしょうか。
これは、ヒーラー自身が作り出すことはできません。治療エネルギーとして最も上位のエネルギーは、霊界において医者の役割を担う「霊医」が作り出すものとされています。その力が地上のヒーラーに送られ、霊エネルギーとして患者に与えられるのです。この「霊エネルギー」を用いた治療を「スピリットヒーリング」といいます。
「スピリット」とは「霊界の霊」を指し、「スピリットヒーリング」は霊エネルギーを用いる治療、霊によって進められる治療という位置づけにあります。そして「霊」「霊の心」「霊体」「肉体」の領域すべてに働きかけることができるのです。スピリチュアルヒーリングの中では、全体の5%に満たない非常に少数派で特殊な治療法です。
スピリチュアルヒーリングには、「サイキックヒーリング」「マグネティックヒーリング」「スピリットヒーリング」という3つの種類があることを挙げました。したがってヒーラーになるには、これらの「ヒーリング能力」が必要です。「ヒーリング能力」は霊能力に分類されますが、「霊能力」と聞くと一部の特別な人だけが持つ力であると思うかもしれません。しかし、実はその限りではないのです。人間には皆、潜在的な霊能力があると言われています。つまり、自身の潜在能力を表面化させることができれば、誰もがスピリチュアルヒーラーになれる、そのような可能性を秘めているということなのです。
霊たちの存在は目に見えません。「見えない存在」との対話には、魂の向上が不可欠です。したがって霊能力を開発するには、まず奉仕の精神を持つことが必要となります。1人でも多くの人々の役に立ちたい、手助けをしたいという純粋な利他愛を育てましょう。自分自身を見つめ直し、自我を高める努力を重ねる中で、霊からのメッセージを受け取ることができるようになるのです。
そのためにも、瞑想や精神統一、祈りの時間を持つことを心掛けましょう。瞑想は霊能力開発において有効な手段の1つですが、その目的は「能力を手に入れること」ではありません。「人間としての成長」「崇高な人生の在り方」に価値を見出すことです。このように精神性を高めていくことこそが、自身のスピリチュアルレベルを引き上げ、ヒーリング能力を身に付けることにつながっていきます。
霊的世界と触れ合うためには「無私無欲」かつ「謙虚な意識」を保たなければなりません。さらに「崇高な使命感」が必要です。この3つは、スピリチュアルヒーラーに欠かせない精神の在り方ですから、ヒーラーを目指すのであれば意識改革から始めましょう。
ヒーリングを学ぶ講座やセミナーもありますが、「能力を手に入れること」に躍起になっては本末転倒です。優れた精神性を持つ人だけがスピリチュアルヒーラーになれるのです。