結婚や出産は、女性にとって大きなライフイベントであり、それぞれに「適齢期」と呼ばれるものがあります。
最近は女性の社会進出などの影響で晩婚化が進んでいると言われています。ゆくゆくは結婚や出産をしたいと考えている女性にとっては、結婚適齢期だけでなく出産適齢期(妊娠適齢期)も気になるところでしょう。
そこで今回は、女性の結婚適齢期・出産適齢期(妊娠適齢期)についてご紹介します。
世間では晩婚化が進んでいると言われますが、実際、女性の結婚や出産の現状はどのように変化しているのでしょうか。まずは現在の結婚、出産の平均年齢を見てみましょう。
平成25年の厚生労働省の統計では、平均初婚年齢は男性30.9歳、女性29.3歳となっています。同じ統計の平成5年の結果は男性28.4歳女性26.1歳であるため、ここ20年で晩婚化が進んでいることがはっきりと分かります。
約40年前の昭和50年までさかのぼると、平均初婚年齢は男性27歳、女性24.7歳です。晩婚化は長いスパンで進んでいると言えるでしょう。
出産に関しても、第1子出産時の母の平均年齢は平成7年で27.5歳、平成25年は30.4歳となっており、高齢化が進んでいることが分かります。
内閣府が発表している少子化対策白書でも、晩婚化、晩産化が進んでいることがはっきりと指摘されています。
結婚や出産の現状が分かったところで、出産を見込んだ場合の女性の結婚適齢期について考えましょう。
近年、晩婚化が進んだこともあって、女性芸能人が高齢出産をしたニュースなどをよく耳にします。以前は30歳以上が高齢出産とされていましたが、現在は医療の向上などもあり35歳以上の出産を高齢出産と呼ぶようになりました。
高齢でも出産は可能ですが、高齢出産にはリスクが伴います。リスクの例として、まず卵子の老化による着床率の低下が挙げられます。
また、高齢出産になるほど子どもの先天的異常が起こりやすいことも有名です。子どもの先天的異常が起こる可能性は、20代後半で1.88%、30代後半で2.02%、40代以上になると2.38%にまで上昇します。
その他に、妊娠高血圧症候群などの合併症が起こりやすいリスクもあります。
このようなリスクを考えると、子どもがほしい場合は35歳までの出産を見込んで結婚した方が安心であると言えるでしょう。
しかし、現在は医療技術の向上によって出産前や出産時のリスクをサポートする体制が整備され、高齢出産がしやすくなっていることも事実です。
また、高齢出産にはデメリットだけではなくメリットもあります。生活基盤がしっかりしてから出産できるため、経済的、精神的に余裕をもって子どもを育てられます。
確かに高齢出産特有のリスクはありますが、何歳であっても出産にはある程度のリスクが伴います。高齢出産のリスクを必要以上に意識し過ぎることはかえって良くないのかもしれません。
晩婚化に伴い、出産を考えない結婚も増えたと言われています。また、熟年離婚や中高年の離婚も増えています。第2の人生を楽しむ1つの選択として、そして信頼できるパートナーを得る方法としての結婚が増えているのでしょう。
そのような結婚の場合は出産適齢期を考える必要がないため、人生を添い遂げたいと思う相手が現れたタイミングで自由に結婚できる魅力があります。
結婚、出産は女性の人生の2大イベントですが、自分1人でできるものではありません。出会いがない場合は、相手を探すために積極的に動く必要も生じるでしょう。
ただし、人生の歩み方は人それぞれです。結婚、出産の適齢期を考えることももちろん大事ですが、自分がどのような人生を送りたいのかを考え、悔いのない選択をすることが一番です。